事例紹介

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※内容に関しては、関係者のプライバシーに配慮し、やや抽象化しています。

[個人のお客様:交通事故]

自賠責後遺障害認定に対する異議申し立てに成功した事例
被害者は交通事故で転倒し、右足を粉砕骨折し痛みと関節の機能障害(動きが悪くなること)が残りました。
交通事故における後遺障害の賠償手続の方法は、まず治療が終わり症状が残った段階(症状固定といいます)で主治医に後遺障害診断書(所定の書式があります)を書いてもらい、これを損害保険料率算定機構という機関の調査事務所へ送ります。調査事務所は医学的に公平な立場で審査をしますが、当初の認定結果は足の痛み(神経症状)の後遺障害のみを認め、14級7号(自賠責保険慰謝料額75万円)でした。

御依頼をいただき、医療記録の取得と調査、医学文献の調査、主治医からの聞き取り等を行い、今回の事故と足の機能障害に因果関係があることを医学的に説明し、算定機構に対し異議申し立てをしました(この異議申し立てには期間制限はなく、何回でも行えます)。
結果的に、機能障害と本件事故との関係が認められ、機能障害に関する後遺障害である10級11号(自賠責保険慰謝料額331万円)が認定され、賠償額が数倍となりました
等級の高い認定を得ることで、慰謝料が高額になり、また逸失利益(今後の仕事の働きが悪くなることで、所得が減る部分の賠償が受けられる。10級で将来収入の27%)の賠償も高くなります。

上記のような自賠責後遺障害の認定は、ある程度限られた資料で判断をするため、場合によっては本来の障害が見過ごされてしまうことがあります。今回の事例では、医学的事項の十分な調査を行い、的確な資料を添付し異議申し立てを行うことより、事故と症状との関係が医学的に明確に説明でき、賠償額のアップにつながりました。
実は、異議申し立ての工夫次第で、当初の認定が覆ることはままあります。いったん出された自賠責の認定が正しいのか、異議申し立ての余地がないのか、示談に応じる前に一度相談されることをお勧めします。(宮地慎二)
 
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